外壁のカラーコーディネイトに活かすイメージスケール
外壁は、住まいの外観の印象を決める上でもっとも影響が大きい要素です。
一方で、「こんなイメージにしたい」と思っても、具体的な言葉にして伝えるのは意外に難しいものです。そんな課題を解決するナビゲーションツールにイメージスケールがあります。
今回は、イメージスケールを使った樹脂サイディング「WALL-J」のカラーコーディネイトについてご紹介します。
イメージスケールを使ったカラーコーディネイトは新築だけではなく、リフォームによってどんなイメージに外観が変化するかを把握することができます。
外壁のカラーコーディネイトは、まずイメージから
例えばピンクが好きな人でも住まいの外壁にピンクを使う人はほとんどいません。それは、住宅には景観の一部としてふさわしい色があることを多くの人は経験上知っているからです。
では、どのような色を使えば、イメージどおりのカラーコーディネイトを実現できるのでしょうか。「シックでモダンな感じがいい」、「温かみがあって自然なイメージにしたい」といったなんとなく描いている外観像をイメージスケールを使えば、理想のイメージから外壁の色を絞り込むことができます。
また、「グレーを使ったらどんな感じのになるの?」「張り分けの組み合わせ方で印象はどう変わるの?」といったイメージのちがいや変化も確認することができます。
「イメージスケール」とは、言葉と色をリンクさせたツール
私たちが色に抱く印象や連想は、人それぞれ異なりますが共通する部分もあります。
例えば「赤」に対して抱く、 「情熱的」「派手」「刺激的」といったイメージは多くの人が共通して感じることが調査の結果わかっています。 その共通感覚を体系化したシステムが、「イメージスケール」です。
「イメージスケール」には、日常的に使う形容詞と形容詞に対応する三色配色が整理されており、 全体像の中で目的とするイメージを捉えることができます。
形容詞と配色を対応させたイメージスケール
「イメージスケール」の座標軸は、因子分析という心理的な分析手法を使って抽出したWARM-COOL、SOFT-HARD軸となっており、 WARM-COOLは暖色・寒色の色相に相関しており、SOFT-HARDは、トーン(色調)の明暗に相関しています。
「イメージスケール」は、日本カラーデザイン研究所(NCD)が開発した 「心理軸上に感性語と配色を体系化したシステムで、1982年特許を取得しています。

日本の住宅の外装に使われる色は、ナチュラル系やモノトーン系を中心としており、派手な色はほとんど使われません。 そこで、住宅外装向けにカスタマイズしたのが、「住宅外装色のイメージスケール」です。 このイメージスケールには、単色だけでなく2色、3色の組み合わせも配置されています。
住宅外装色のイメージスケール
キーワードによりグルーピングされているカラーは、以下のような特徴があります。
- ・カジュアル…開放的なリゾートのイメージ。南欧風が代表的。
- ・ナチュラル…流行に左右されないベーシックでなじみやすいイメージ。
- ・クラシック…重厚感のある洋風クラッシックやログハウス風など。
- ・シンプル&ナチュラル…シンプルさと適度なぬくもりも感じさせるイメージ。
- ・シック…グレーを基調とした都会的で落ち着いたイメージ。
- ・ダンディ…重厚感を感じさせる和モダンやインダストリアルなイメージ。
- ・シンプル…白基調のさわやかなイメージ。西海岸(カリフォルニア)風など。
- ・モダン…シャープできりっとした都市空間に似合うイメージ。ブルー系は北欧風のスタイルにも似合います。
樹脂サイディングの単色のイメージスケール
単色全面張りのイメージスケール
単色全面張りは、最もポピュラーでベーシックな使い方です。ポイントとして、以下の点が挙げられます。
- ①まとまりと一体感のある外観となります。
- ②その色の固有のイメージがダイレクトに表現されます。
- ③玄関ドアやサッシ、窓周りに白を使うと洋風のイメージになります。
- ④洋風の場合、鎧戸の色をアクセントにすることもできます。
周辺環境との調和を考えた場合、海外沿いであれば爽やかさを感じさせるシンプルやシンプル&ナチュラルがおすすめです。
緑の多い環境であれば、ナチュラルやダンディが溶け込みやすいイメージです。市街地の場合は、シックやモダンがスタイリッシュ感を演出します。

オレゴンプライドD4Hサテングレー
【シンプル・イメージ】
白に近いグレーを全面張りし、玄関ドアや窓周りを白で統一し、 西海岸風の爽やかなイメージを 演出しています。

グランドリバーD4DLレガッタブルー
【シック・イメージ】
片流れ屋根のシャープな形の外観にグレイッシュなブルーを 全面張りし、トレンドのシックなイメージに。
樹脂サイディング同士の張り分けのイメージスケール
張り分けのイメージスケール
張り分けで仕上げた場合の外観は、単色全面張りと比べてどのような効果のちがいがあるでしょうか。
- ①外観にメリハリと変化が生まれ、より個性的な外観になる。
- ②カタチの違いや見切りを利用して張り分けることで、個性が引き出される。
- ③玄関周りを張り分けると、注視ポイントが生まれ高級感が増す。
- ④非住宅の場合、ラインやアクセント効果をねらった張り分けが個性を演出する。
組み合わせ方の基本は、色み(色相)を揃えることで調和しやすい配色となります。 張り分けのバリエーションはいろいろなパターンが考えられますので、CGによるシミュレーションなどを活用し、さまざまな角度から検討するとよいでしょう。

セントリーB&Bインディゴ
オレゴンプライドD4Hサテングレー
【シック・イメージ】
上下階を縦横の方向感を変えることで、スタイリッシュな配色になります。

オレゴンプライドD4Hボーン
セントリーB&Bボーン
【シンプル・イメージ】
ホリゾンタルとボードアンドバテンのボーンどうしですっきりと清潔感のあるイメージに。

グランドリバーD4DLムスコカグリーン
オレゴンプライドD4DLブラウンストーン
【ダンディ・イメージ】
ダッチラップのムスコカグリーンとブラウンストーンで自然景観の緑に溶け込む落ち着いたイメージに。

オレゴンプライドD4DLサイプレス
オレゴンプライドD4DLボーン
【ナチュラル・イメージ】
グレイッシュグリーンのダッチラップのサイプレスとダッチラップのボーンの組み合わせで素朴で田園的なイメージに。
リフォームにも活かせる樹脂サイディングと金属サイディングの張り分け
「WALL-J」と「Danサイディング」の張り分けのイメージスケール
最近の新築の戸建て住宅では、素材感を対比させた外壁の組み合わせがトレンドとなっています。 また、リフォームにおいても重ね張りにより素材感を活かした現代風の外観に生まれ変わらせることが可能です。具体的にはどのような効果が期待できるでしょうか。
- ①異なる素材感同士を対比させることで、互いの質感が引き立つ。
- ②オリジナリティにあふれる個性的なコーディネイトが可能。
- ③柄の凹凸や粗密、質感のちがいを活用し、基調と強調、主役と脇役の関係が作りやすい。
- ④光の当たり方で相互の見え方が変わるため、多彩な表情が生まれる。

プレシャスウッドノッティSFSWノッティオレンジオーカーF+
オレゴンプライドD4DLボーン
【ナチュラル・イメージ】
ナチュラルな金属の木目柄と直線的な横ストライプの樹脂サイディングで素材感を対比させた例。

ルシェロFチャコールブラック
セントリーB&Bインディゴ
【モダン・イメージ】
揺らぎ感のある櫛引調の金属と縦ラインの樹脂を対比させ、都会的なイメージを表現。

カジュアルブリックSFSWカジュアルブラウンF+
オレゴンプライドD4Hボーン
【クラシック・イメージ】
リフォームの事例です。ラップ調の白をベースに、玄関周りを金属のレンガ柄で張り分け高級感を演出しています。

ソリッドボーダーⅡSFSWヴィンテージグレーF+
グランドリバーD4DLガンメタルグレー
【モダン・イメージ】
モノトーンに近い色同士を組み合わせることで、トレンドのモダンな外観にリフォーム。
イメージスケールの活用方法
以上、ご紹介したイメージスケールは以下のような使い方ができます。
- ①ユーザーの好みのイメージにふさわしいコーディネイトを探す。
- ②外観のコンセプトを言葉に置き換え、ふさわしい色や組み合わせを検討する。
- ③立地や環境に合った色や組み合わせを検討する。
- ④リフォームの場合、スタイルやカタチにふさわしい色や組み合わせの検討に役立てる。
樹脂サイディングのカラーコーディネイトにイメージスケールをぜひお役立てください。

